紺色ピース

19:15電車を降りる。

東京で降っていた雨が降っていない。
それもそのはず、ここは東京ではないのだ。

陽が沈み、小一時間ほどたったここの空は、
駅の明かりに照らされ、きれいな紺色をしている。
見上げた顔に雨粒。
それを合図にスタート。
走る。走る。青信号。
青信号は何故緑なのか。
つまらない疑問を赤い光が遮る。

家
階段
鍵
自分しか開けられないドア。

夕飯の用意をする。
パスタが少し多すぎただろうか。
細切れ肉とグリーンピース。
毎日毎日グリーンピース。
鼻からあふれ出しそうなグリーン。
青っ洟は何故緑なのか。
つまらない疑問を吹き零れた白い泡が包む。

食事

弱い奴は強い奴の食事。
善い奴は悪い奴の食事。

皿にこぼれる紺色のピース。
そうか、これは僕の涙だったんだ。

*****

痛々しい。

雷なってきたので寝る。
天気が悪い日は眠い。良くても眠い。